糖尿病センターでの診療疾患

主な診療疾患

糖尿病について

糖尿病とは、膵臓から分泌され、血糖値を下げるほぼ唯一のホルモンとされるインスリンの作用が不十分となり、慢性的に血液中のブドウ糖が高い状態が続く病気です。のどが渇く、尿の量が多いなどが典型的な症状ですが、初期には症状がないことがほとんどです。しかし知らないうちに合併症は進んでいきます。糖尿病の治療の目標は、合併症の発症や進行を防ぎ、健康な人と変わらない日常生活を過ごしていただけることです。

1型糖尿病とは

インスリンを作る膵臓のランゲルハンス島β細胞が主に自己免疫によって破壊され、インスリンが欠乏する状態です。遺伝因子に何らかの誘因・環境因子が加わって起こるといわれています。小児~思春期に多いですが、中高年でも発症します。
当院には1型糖尿病の患者さんが大勢通院されており、1型糖尿病の治療に精通した多くのメディカルスタッフが在籍しております。カーボカウントなども含めた1型糖尿病の治療に必要な知識と技術を安心して学ぶことも可能です。インスリンポンプ療法も行っております。

2型糖尿病とは

インスリンの分泌の低下や、インスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)をきたす複数の遺伝的要因に、過食、高脂肪食、運動不足などの環境因子が加わって、インスリン作用不足を生じて発症します。日本の糖尿病患者の約90%が2型糖尿病といわれています。また2型糖尿病は「生活習慣病」ともいわれ食事療法と運動療法が治療の基礎となります。

当院での治療について

糖尿病専門チームによる最新の糖尿病医療を提供しています。

下北沢病院は2名の糖尿病専門医で外来診療を行い、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士など複数で診療にあたります。食事療法、運動療法、薬物治療、インスリンポンプ療法、カーボカウント、血糖見えるか(持続血糖モニタリングシステム)、フットケアなど、多彩な糖尿病診療をチーム医療で提供して、患者さん一人一人に合った治療法を見出し、それを継続できるようなサポート体制を整えています。

栄養相談だけでも受けられます

他院に通院されている方でも栄養相談を受診していただくことも可能です。
月~土曜日まで、栄養相談を管理栄養士が2名常勤で対応します。
現在、月100件程度の栄養相談を行っております。

フットケアや足の傷の治療なども行っています

足病総合センターと連携して、糖尿病の足の傷の治療と予防的フットケアを提供します。糖尿病足病変や足壊疽(あしえそ)は糖尿病の重大な合併症です。下北沢病院糖尿病センターでは、予防的なフットケアから足壊疽の治療まで、「働き続ける」、「歩き続ける」糖尿病患者さんをサポートし、積極的な糖尿病合併症の進展予防、発症予防を目指します。月曜日の午後には“糖尿病足の傷外来”を開き、通常の糖尿病外来でもフットケアを行っており、足で苦しんでいる糖尿病の方の治療を行っております。

持続血糖モニタリングシステム(血糖みえるか)について

持続血糖モニタリングシステムが使用できます。当センターでは、フリースタイルリブレによる持続血糖モニタリングシステムを用いた連続的なグルコース測定を行っております。これによって、最大2週間にわたる糖の値の変動を詳しく調べることができるので、糖尿病治療に役立つことが期待されます。他院に通院されている方でもこの検査をうけることは可能です。

糖尿病見えるか診療(外来教育1週間コース)について

当院では、入院という環境ではなく、日常生活での血糖コントロールこそが重要であると考えております。そのため、外来診療の中で、自分自身の体や歩行、そして血糖の状態を知り、これからの生活において活用できる知識を習得するため、「足とグルコース値の“見えるか体験”(1週間コース)」を開設しております。スケジュール、日程などはお問い合わせください。ご希望の方は入院のうえ、行うことも可能です。

脂質異常症(高脂血症)について

脂質異常症とは、血液中の「悪玉」といわれるLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が増えたり、「善玉」といわれるHDLコレステロールが減った状態を示す病気です。

血清脂質が異常でも、通常、自覚症状は現れませんが、知らず知らずのうちに全身の血管が傷めつけられます。その影響は主に動脈硬化となって現れます。 動脈硬化によって狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などが起き、ときには命に影響を及ぼすこともあります。

当院では当日に採血結果が出るため、自分の現状を把握しやすく、多くの脂質異常症の患者さんが薬物治療、栄養指導、生活指導を受けています。

高血圧症について

高血圧は血圧の高い状態が続く病気です。血圧とは、血管の壁にかかる圧力のことです。血圧が高いと、血管壁が傷めつけられ、動脈硬化が進行します。高血圧による影響は脳や腎臓、目の網膜などでに現れやすいですが、血液を送り出す際に負担がかかる心臓も、高血圧の合併症が現れやすい臓器です。

当院では多くの患者さんが薬物治療、栄養指導、生活指導を受けて通院しています。

高尿酸血症(痛風)について

高尿酸血症とは血液中の「尿酸」が増加している状態です。

尿酸値が高くなると体内で尿酸が結晶化し、関節や腎臓などに溜まります。関節に析出した尿酸結晶が「風が当っただけで痛い」と表現される「痛風」の発作の原因となります。痛風そのものは短期間で治まっても、高尿酸血症を改善させないと再発のリスクが高くなります。

当院では多くの高尿酸血症の患者さんや痛風発作を起こした患者さんが通院されています。

甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病など)について

甲状腺疾患とは、甲状腺ホルモンの異常や障害によって引き起こされる症状の総称です。甲状腺疾患には、甲状腺ホルモンの分泌過剰による甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)や、分泌不全による甲状腺機能低下症(橋本病など)、急性・慢性甲状腺炎、単純性甲状腺腫、甲状腺がんなどがあります。

当院では甲状腺疾患についても診療しています。甲状腺ホルモン値に関しては当日に検査結果がわかります。詳しくはご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群について

睡眠中に無呼吸を繰り返すことで、様々な合併症を起こす病気です。空気の通り道である上気道が狭くなることが原因です。首まわりの脂肪が多い肥満や、扁桃肥大、舌が大きいことや、鼻炎・鼻中隔弯曲などが原因となります。

症状としては、いびき、夜間の頻尿、日中の眠気や起床時の頭痛などを認めます。日中の眠気は、作業効率の低下、居眠り運転事故や労働災害の原因にもなります。

当院では睡眠時無呼吸症候群の簡易睡眠ポリグラフ検査を行うことができます。睡眠時無呼吸症候群と診断された方にはCPAP療法も行っております。詳しくはご相談ください。

糖尿病足病変について

糖尿病を患っている方は、しばしば足にもトラブルが生じることがあり、糖尿病患者さんに生じる足のトラブルをまとめて糖尿病足病変といいます。糖尿病足病変には、足に生じる水虫や細菌の感染、足の変形や胼胝(タコ)、ひどい状態になると潰瘍や足の組織が死んでしまい、切断が必要になることもあります。これは糖尿病患者さんの足の血管が狭くなっていることがあることや足の感覚が鈍くなるなどの神経障害を合併していることもあるために痛みなどの症状が出現しにくく、重篤な状態になるまで気づかれないためです。

当院では、さまざまな糖尿病足病変に対して、血糖値や栄養状態のコントロールをはじめ、感染症の治療、血流障害治療、創部の免荷等を足病総合センターの医師やコメディカルスタッフと密な連携を取って行っています。

予防接種について

当院では肺炎球菌、インフルエンザ、帯状疱疹、風疹など
の予防接種を行っております(自費診療・事前予約制)。ご
希望の方はお問い合わせください。